「昔、小学校の給食の時間に、
BGMにクラッシック音楽が流れていたよね。」
昨年の同窓会の2次会で飲んでいた時に、
ふと思い出して同席した友達に話したら
全員が全然覚えていないというのでびっくりした。
私一人が聞いていたはずはない.
みんなが同じ場所にいて、
同じ時間を過ごしていたのだから。
何故私だけが覚えいていたのだろうと考えた時、
楽しいはずの給食の時間が、ひどく苦手だったのを思い出した。
「全部残さないで食べないと、校庭に遊びに行ってはいけません」
私の担任ではなかったけれど、そうおっしゃって脅かす先生がおられ
身体が小さく食も細かった私には、給食の時間がとても苦痛だった。
一列に並んで、トレイにその日のおかずを載せて貰う時、
食べる楽しみよりも、食べられない恐怖の方が先に立った。
他の子達はみんなでワイワイガヤガヤ、
楽しく給食を食べていたから、
あのBGMに気がつかなかったのだろうか。
今思えば私はいつも、目の前の給食を食べきれるかどうかと
ほぼ毎日自分との戦いの中にいたから、
あの音楽が聞こえたのかもしれないなぁと。
食べきれなくて、昼休みの1時間を何度となく
トレイを前に涙をこぼしながら座っていた
幼かった自分を思い出す。
その光景のバックに、
いつも静かにクラッシック音楽が流れているのである。
、、そんなわけで、涙の味と一緒に思い出す名曲の数々。
今は心静かに、穏やかに耳を傾ける事が出来る事に感謝。
食べることからの逃避だったのか、
あの頃いつも下を向いて耳を傾けていたクラッシックは
細かい旋律までしっかり覚えている。
幼い頃の記憶が確かなのが、この事でも良くわかる。
放送室で何度も繰り返し同じレコードをかけていたのだろう。
ある曲のレコードの針が飛ぶところもいつも同じで、
大人になって別の場所でその曲を聞いた時、
針が飛ぶところも一緒に覚えていた自分を
おかしく思い出した事があった。
今思えばどれも名曲で、素晴らしい時間を過ごしたと思う。
そう思えるのもあの恐かった先生のおかげかなと、
今になってありがたく思う。
NHKの「名曲アルバム」がCDコレクションになって
発売された事がきっかけで、
こんな遙か昔のことを思い出していました。
家事の合間、時々チャンネルを合わせるこの番組。
名曲をバックに、美しい風景が映し出され、
作曲家やその曲が生まれたエピソードなどが字幕で流れる
短い時間ですが素敵な番組です。
第一回の配本は「音楽の都ウィーン」と銘打って
ウィーンフィルのニューイヤーコンサートで有名な
「美しく青きドナウ」や「ラデッキー行進曲」など、
聞くだけでワクワクする曲が満載です。
ラデツキー行進曲で主人を送り出したら、一日楽しいかも。(^^)
全70巻の予定。。
全部を聞く気力はないから、、
好きなところだけ買って楽しんでみようと思います。