鈴木稔さんの窯を訪ねて。


東日本大震災で窯が崩壊してしまった

益子の陶芸家、鈴木稔さんの窯が今年再建されました。



この写真だったかどうか、あやふやではありますが、、

震災からしばらく経って、余震も大分おさまって来た頃、

偶然に見つけてしまった鈴木稔さんの窯が壊れた写真。。

大好きな稔さんの作品が、そして大切な窯が

目茶目茶に壊れた写真を見つめてしばし呆然。

 

それから間もなく、一度は取りやめと決まっていた

益子の陶器市をやるというニュースを耳にして

私に何か出来る事は何かないか、、。

 

とりあえず始めてまだ10日程でほとんど知識のないTwitterで

「益子の陶器市やります!」のツイートを。

でも2,3日して、私一人がいくら頑張っても限界があると気が付き

ダメもとで、フォロワーさんがダントツに多い糸井重里さんに

RTをお願いした途端、爆発的に増えたRT。

糸井さんからの励ましのメールや繰り返しのRTに感謝しつつ、

励ましのメッセージを送って下さった方全てにお礼のツイートを。

陶器市直前まで半月にわたって家事以外の時間の全てを使って

繰り返したツイート&RTは、約1000通に及びました。

 

その事がいつしか鈴木稔さんの目にもとまり、

「陶器市ツイート作戦」へとつながって行きました。

その作戦も、昨年春で終了。

益子の陶器市には変わらず賑やかな日々が戻って来ました。

 

 

陶器市ツイートの話し合いの為、初めてうかがった時に見た

無残に壊れた稔さんの窯の様子に胸が痛みました。

傍らには埃をかぶって転がっていた小さな器達。

稔さんにお願いしていただいて帰りました。

 

 あれからずっとこの小皿は、ギャラリーで珈琲をお出しする際、

一口甘いものをのせるのに欠かせないアイテムとなっています。

 


この夏、ギャラリー芙蓉さんでの最後の個展の際、

うちのギャラリーでフリーカップを作るワークショップをやっていただき

出来上がった器を直接稔さんのところへいただきに行きたいという

お客様でもあるツイ友さんに誘われて、

3年振りに稔さんの工房を訪ねました。

 


良く晴れた秋の日でした。

パラソルからはみ出た背中に当たる日差しが暑いくらいの中、

再建なった薪窯はモクモクと元気な煙を出して

堂々とそびえていました。

今年もう3度目の窯焚きだそうでした。

 


薪窯はのんびり火にまかせ、時にまかせて焚くものと思いきや、

ほんの何度か下がると、二人がかりで両方の穴から

同じ数の薪を同時に投げ込む、とても細やかな管理が必要な事を

初めて知りました。

その指示を出すのはもちろん稔さん。

他愛ない話をしていても、目は窯から離す事はありませんでした。



そんな緊張の時間が50時間近く続くそうです。

陶芸家は心身共にタフでないと出来ない仕事だなぁと

改めて感じました。

 

火の勢いが落ち着いたつかの間の時間を惜しむように

差し入れのケーキを美味しそうに頬張る稔さんの明るい笑顔に

やっと失った時を取り戻したのだなと嬉しく思いました。



またこれからどんな作品を見せて下さるのか、楽しみにしつつ。。

来年はうちのギャラリーで個展をやっていただける予定、です。

どうぞお楽しみに。