中川原哲治.恵子さんの      染織布展 2014

 

銀座松屋で美しいショールに感電してから

もう10年以上になるでしょうか。

 

何年かして、宇都宮東武で個展があると知った時には

ドキドキして会場に入るのが苦しいほどで。

想像を遙かに超える美しいショールの数々に圧倒されながら

夢の世界に漂うような気持ちでした。

 

それから毎年個展をされていましたが、

東武デパートの改装などで3年ほど個展はされておらず、

東京まで出れば見られる機会もありましたが

何故かいつもタイミング悪く。

ようやく久し振りの個展でした。

 

中川原哲治さんと恵子さんご夫妻は

変わらぬ笑顔で迎えて下さいました。

 

 

同じく変わらぬ美しい色の数々。

今年のテーマは「シンプル」だそうで、

ひと色で手触りの優しいショールが多かったでした。

でも私は欲張りなので、やはり色が多い方が好きで。。

 

 

このショールは真綿を染めてから糸にして織る

空気をたっぷり含んだ温かいショールです。

私は半分くらいの幅のをしばらく前にいただきました。

勿体なくてまだ一度もまとった事がありませんけど、。

 

 

これは天蚕という、お蚕さんの糸を引き出して

染めないでそのまま織ったショール。

輝くようなレモン色とでも言ったら良いのか、、

何とも美しい色です。

とても高価なショールなので、いつも拝見するだけですが。

 

 

身に纏うにはあまりに美し過ぎて手が出ませんが、

タペストリーなら良いかなと思ったショール。

 

 

今回は、入るなりこのショールが目について

美しいグリーンとブルーの配色がステキで

絶対これ!と思っていたのに、、

 

 

あれこれ試すうち、結局手にしたのは

色があるような、ないような、模様があるような、ないような、、

でも羽織るととても存在感のあるショールでした。

横糸の濃いベージュは「アタカス繭」という

バリ島でようやく育てる事が出来た繭とのお話を

熱心にして下さいました。

しかも出来上がったのが昨夜と聞いては、。

 

今までいただいて帰った数々のショール。

1本1本に想い出があり、楽しく使わせていただいています。

私はこんな美しいものは作れませんが

こういう美しいものを造り出す人がいるんだという幸せ。

憧れはずっと憧れのままで、

私は私の道を行こうと決めました。

 

来週、6月17日まで個展はやっています。

一人でも多くの方に見ていただきたい個展です。