仙台への小さな旅。

 

 

ふいに時間が取れたので 

思いきって財布を買いに

仙台へ行って来た。

 

もう10年以上使い込んで、

脇がすり切れ破れてしまったのだ。

 

身近なところで手頃なものを探してはみたものの、

やはり使い込んで手に馴染んだ財布は離しがたく、

結局その財布を買ったお店がある仙台まで出かけたのである。

 

 

 

 

友達の実家がある仙台へ、初めて案内して貰ったのは

もう20年以上前。

今もその時のルートを忠実に辿ってくる。

旅の始めは、市民会館前の「賣売翁」から。

 

 

 

 

ここの「のんこう」という黒胡麻の衣をまとった和菓子に

お抹茶でひと息つくのが決まりになっている。

二月堂の机の脇に手あぶりがある、古い味のある部屋。

活けられた花も秋そのもの。

 

 

 

 

今回は初めて「青葉城址公園」へ足を向けてみた。

伊達政宗公の像に逢った事がなかったからだ。

 

お店から歩いてちょうど30分。

暑くもなく寒くもなく。

広瀬川を眺めながらのちょうど良い散歩コース。

 

 

 

 

 

ランチはお決まりの「牛タン定食」

テールスープに麦飯、南蛮味噌とキャベツの漬け物。

こんなにバランスの良い食事は

なかなかないものだと毎回感激する。

 

 

 

 

行きの坂道がつらかったので、

帰りはバスかタクシーかと思ったけれど、、

急ぐ旅でもなし、またゆっくりと歩いて下ってきた。

仙台萩が見事に咲き乱れていた。

 

 

 

 

街の中の並木道が少し色づき始めて

ほんのり染まった赤が美しい。

 

定禅寺通りからは、あちらこちら、ふらふらと

楽しくお店を覗きながら、駅までの道を帰る。

 

仙台を訪れる度に

こんなに美しく楽しい街がある事がうらやましく

そして自分の町を振り返って淋しく想う。