佐伯和子さんのテーブルランナー

 

 

昨年夏、宇都宮の赤門通りにあった「ギャラリー織絵」さんが

突然閉店してしまいました。

主に松本民芸家具を扱うお店でしたが、

時にはキリムの絨毯や素敵な器などが並び

いつもゆったりとした時間が流れているギャラリーでした。

残念ながら、うちにはあの重厚な家具の雰囲気が合わないのですが、

散歩がてら時々フラッとのぞいては楽しんでくる、そんなお店でした。

こういう素敵なお店がなくなってしまうのは本当に淋しく思います。

 

 

3年ほど前、ショーウィンドウ越しに眺めたら

色とりどりの織物が並んでいて、思わず入ってみました。

お店の中には様々な色と大きさが楽しい

たくさんのテーブルランナーが飾ってありました。

自分でも織物をするのですが、

普段は複雑なつづれ織りをしているので

そのシンプルな平織りは、逆にとても新鮮に映りました。

「あぁ、、なるほど。。」と、もちろん見れば織れる、、

でもよくよく見たら、何やら深みのある色。

それはひと色を一色の糸ではなく、

2種類以上の糸を合わせて織ってあったのでした。

その色の種類の多さにびっくり!

そしてその値段を見てまたびっくり!!

こんなにキッチリきれいに織ってあるのに

申し訳ないくらい安いのです。

手間を考えたら、絶対に付けられないお値段でした。

 

思わずオーナーさんに尋ねてみたら、

作家は佐伯和子さんという方で、

本来は大きな病院やホテルなどに飾るタペストリーを織る方ですが、

その時々に余ってしまう糸がもったいなくて

それを使ってこれらのテーブルランナーを織るのだそうで。

だから、値段は安くて良いのだとの事。

 

アートもエコなんだ、と思いながら、

とにかくその色の美しさと楽しさに惹かれて

きれいな赤のグラデーションのを一枚いただいて帰りました。

 

さっそくテーブルに飾ってみましたが、なんだか勿体なくて。

吹き抜けの壁にピンで留めてみたら、なんだか良い感じ。

もう一つ青いのがあったら、対で楽しめるなぁと思い

すぐにもう一度織絵さんに行ってみたのですが、

残念ながら同じくらいの大きさの青系のテーブルランナーは無く。

どうしても諦めきれなくて、無期限でオーダーをお願いしてみたら

ひと月もしないうちに思い通りのが届きました。

 

 

吹き抜けの階段横に、軽やかな色がふたつ並んでいます。

一日何度もこれを見ながら上り下り。

足取りも軽やかになる気がしています。